石器の作り方



みごとなドリル(きり)です

やじりについて説明します
原石を石でたたいたりして、適当な大きさにくだきます。
鹿の角(しかのつの)の先を大工さんが使うノミのよう作っておき、石器のかどの部分に力を加えて、剥(は)がすように削っていきます。
石には、決まった性質の割れ方があり、その割れ方そってノミを入れると写真のように、ナイフで削ったようなきれいなやじりが出来上がります。
これを、押圧剥離(おうあつはくり)といいます。



やじりの出来上がりです

原石 黒曜石(こくようせき)という石が主に使われたようです。
石の割れ方の性質から、加工しやすかったのでしょう。
当時宮古には無く、この辺の産地として北海道や宮城県が多かったそうです。
原石の写真

近内中村遺跡から出土した黒曜石
疑問 なぜ宮古にはない黒曜石の原石があるの?
考え 当時、黒曜石は貴重な石であった事を人々は認識していた事でしょう。たとえば宮城県でとれた原石が、花巻の人と物々交換され、一関、花巻、盛岡とお金のように交換され続けて宮古まで来たものではないかと考えてもおかしくないと思います。


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