島田U遺跡
2000年度・現地説明会 2
2000.9.30


住居跡が沢山見つかっている尾根から見える宮古湾



     
焼失家屋? と思われる竪穴住居跡
右端の箕の下に・・・
焼け落ちた屋根の藁の跡
残念ながら現説には片づけられてありませんでした。

<炉跡・焼土遺構> 鍛冶を跡を含み25基
炉跡としたものは地面を掘り窪めた中で火を燃やした跡が確認されたもので、尾根上写真のあたりで
4基検出されました。大きさは1〜1,5mの円形や楕円形で、深さは60cmほどです。
近くの1基は青く還元した焼土になっていて製鉄か大鍛冶の鉄生産の炉跡の可能性が考えられます。
<炭窯> 38基
炭窯は木炭を作ったと考えられる土坑で調査区各区で見つかりました。
これらは底面および壁面が火熱を受けて赤く変色したり、埋土中に多量の炭を含むことから
簡単な木炭焼成土坑(伏せ焼きの土坑)と推測できるものです。
昨年度サンプルした木炭かすの分析ではすべて栗の木が使用されていました。




出土した刀子



県内で4例目の出土となる・金鉗



釣り針



土師器 須恵器



砥石

<出土遺物>
縄文時代の土器・石器・古代の土師器・須恵器・砥石・磨石・羽口・炉壁・鉄製品・鉄滓類
などがあります。
<土坑類> 50基
平面形は円形と方形があり、方形のものは一辺約1,5mぐらいで尾根上に集中してあります。
円形のものは直径2〜3,5mのものがあり、深さは1〜2mぐらいで、大きいものほど深くなっています。
いずれも出土遺物がないため、性格などの具体的用途は不明です。

資料
(財)岩手県文化振興事業団 埋蔵文化財センター


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